将棋論考

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将棋世界に「将棋論考」という真部八段の長期連載の権威あるページがある。
最新の11月号には、コンピューターの進化による、対局中の棋士のコンピューターの不正利用の話題についての将棋フィクションが書かれている。
パソコンの進化と小型化に伴う問題点が、わかりやすく描かれている。
(昔の棋士が、そういうことが起こるのを見たら嘆くだろうなぁ。)

かなり重要な問題だと思う。
転ばぬ先の杖という表現も実に的確とも思う。
パソコンを使った、インターネット上の犯罪もいろいろあるみたいだが
今までの法律で、対処できなくて、新しく法律を作ったり、改正したりもしていると聞く。

ホームページ持っている棋士にしては、古風な意見かもしれないが、やはりどんなにコンピューターが進化したとしても、最後はひとりひとりの棋士のプライドとモラルが、今まで以上に大事になってくるのではないだろうか?
棋士のそういう部分と、人間くさい魅力に、新聞社等は、多額の契約金を出していただくのだろうし、ファンも棋士のそういうところを支援していただいていると思う。
単発の催しなら面白いかもしれないが、横にコンピューターを置いての対局なんて実につまらないものだと私は思う。
まるで、コンピューターどうしの対局に、人間がおまけでついているみたいでものすごく嫌だ。
問題提起という点で、真部八段の原稿はかなり意味深なものと、私は感じた。
神崎健二(c)