ちょっとした柔軟な工夫

一局終えた後に、そんなに、ものすごい妙手でもないのに、さらに柔軟な考え方をすれば、自分でも指すことができた工夫の一手というものが、終局後に気が付くことがよくある。
また、局後に気が付いたのにも関わらず、その次の機会にも見過ごしてしまうことも少なくない。

 

一局指したというわけではないが、昨日の仕事でもそういうことがあった。
次に依頼されるかどうかわからないし、依頼されるとしても数か月後になる。
もしこの先に依頼されたとすればの話ではあるが、その時には柔軟に考えて工夫して、見過ごさないようにと、今回のことは気に留めておきたいと思う。

順位戦最終局とその対局立会人

昨日3月8日にはC級1組最終局が指されて、本日はB級1組最終局。
そして明日3月10日水曜にはC級2組順位戦最終局。
関西将棋界会館では12局の対局が予定されている。

関東に比べて対局室の少ない関西でこの12という数字は決して小さくない。
この日に備えて、1~2か月前から、盤や駒の用具のメンテナスして、傷んだ盤や駒台の補修を経て10日を迎える。

1月ぐらいに、「もし引き受け手が少なかったり、私でも役に立つと判断されたならば、この12局を無事に行うお役に立てるかもしれないので一応日程は空けておきます。」
・・・ということを事務局には伝えていた。

1週間ほど前に依頼があり、関西将棋会館での9日C級2組順位戦対局立会人を担当することになった。

何も問題や困ったことがなければ、それはそれで一番良いこと。

ただし、携帯機器、マスク、タブレットの二局同時記録など、数年前では想像もつかなかったいろんな諸問題がこの数年生じている。
何かあった時にあたふたするのではなくて、これらのことについての厳格な判断基準をあらかじめ持ち、準備もして危機管理対応するといったことも、この職務をまっとうするには最近では必須ということになってきていると感じている。

対局立会人を何度もしているが、いつも時々脇謙二専務理事が控室に現れて、対局の進行を見守ったり、取材記者と雑談されたりしながら、私たち以上に、対局している棋士、取材記者、カメラマンはじめ多くの人々の仕事を見守られていることも、ここに付記させていただく。

 

推敲を遂行

夕方。

B級2組順位戦最終局の進行を見て、興味ある戦法の局面を考えてみたりする。

 

自然で形の良い詰将棋を創るのはなかなかうまくならない。以前創っていた詰将棋の駒数を減らしてみて推敲する。
うまく減らせたと思ったものの、真剣に余詰を調べてみると、二枚龍で左下まで追っかけまわして20手~30手ぐらいの余詰があった。

がっかりする。盤上の駒数をギリギリまで減らすのは難しい。創りはしたものの同一作や類似作があるような気がして、いつも不安になる。

訃報 西川慶二八段

西川慶二八段が亡くなられた。

二歳年上の先輩の訃報を知り、思い出すことはあまりにも多い。

私が中学生で7級で関西奨励会に入会した頃、高校生の西川慶二さんは1級。
居飛車党で矢倉の本格派。
いつもブレザーにネクタイを締めて奨励会でも対局されていた。
記録係の仕事が同じ日にも入会したての新入りにいろいろと教えていただいた。

神崎少年がいろんな面で、最初に目標とした先輩だった。
級も上がり有段者との対戦範囲となり、ようやく香落で対戦することができたが、当然ながら一方的に負かされた。

20局ほどの公式戦での対局の話。
理事会総務という仕事をされていた西川さんから、研修会幹事を打診されたころの話。
酒の席での話。
関西本部の理事職をされていた時の話。

しばらくはいろんなことを思い出しながら、西川先輩のことを偲ばさせていただきます。

ありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。

2022年1月20日14時 八段 神崎健二 

多面指しと必須アイテム

「3時間50分の間に、35人の子供たちにすべて指導対局してください。」
こういうのを無理筋という。

将棋教室の申し込み希望者全員にということらしい。

さらに、指し終わった後、35人にミニ賞状のようなものにひとことコメントみたいなのを書いてあげて欲しいとも依頼される。

多面指しで指すということと、その流れを切って時々文字を書くということによるロスタイムを試算すると40分から80分となる。
食事のバイキングで食べきれない食べ物をお皿に盛るようなお話と感じる。

まだ打ち合わせの電話の段階だったが、無理筋気味な依頼の実現のために、いくつかのことをお願いした。

◎ミニ賞状のようなものはあきらめていただく。その代わりに必ず終局後は1分前後のポイントの感想戦を口頭でする。特に長所や良かった点を取り上げるようにする。
◎ほかの生徒さんよりも、長期戦になった対局は、判定にて終局して終える。
◎手合割は迷ったら必ず下手に有利でラクな手合を選択していただく。(少しでも下手に楽しんでもらって、できれば勝ちかまたは勝ちそうな局面を迎えてほしいため。)
◎35人の順番は、できる限り棋力順にしていただく。(二枚落と八枚落が混在するデコボコ手合いの多面指しよりも同棋力同手合いが固まるほうが、リズム良く進めやすいのがその理由。)

本日2月11日月曜日に、岐阜県大垣市の西濃ジュニア支部・神戸(ごうど)こども将棋教室にて本番。
小学校低学年で挑戦してくれるチャレンジャーが多かった。

指導対局開始前に、希望者の多い多面指しの時には、私が必ずお願いして準備していただく、必須アイテムも用意して開始。

棋力順で八枚落中心の六面指しで開始。
開始時刻を控えていただいて、決まった時間経過したら教えていただいて、私が判定するということをする。
判定率は15パーセント前後。下手優勢判定なども。

できる限りのハイスピードで、さらに終局後のポイント解説も必ず入れて対局終了。
その子の実力通りや実力以上の素晴らしい手を指されて、見事勝利されたり、もう少しで勝てそうな局面まで持っていった子も少なくなかった。

終了予定時刻を予想どおりオーバーしたものの、ご依頼の六面指し35局を終えた。
準備段階での提案やお願いを受け入れていただけたことがやはりとても大きかったと思った。

多面指し指導対局棋士にとって、特に私にとっての必須アイテムをご紹介する。
たぶんもう十数回そのアイテムを使って多面指しをおこなっているはず。

それは「キャスター(タイヤ)付き椅子」
3時間以上の六面指し以上の場合、立って指したり、固定椅子で指すのに比べてとても大きな違いがある。

※将棋教室の指導員の先生に「ブログに書かせてもらいます。」と打診されて了承させていただいたので、教室でご指導にたずさわられていらっしゃる方々のお役に立つようなことも、もしかしたらあるかもしれないと思い、まだ肩こりは残るものの、先手を取って、ここに書かせていただくことに致しました。【2019年 2月11日午後11時 記】

神戸(ごうど)こども将棋教室ブログ
https://blog.goo.ne.jp/godo-shogi

神崎健二八段指導対局
https://blog.goo.ne.jp/godo-shogi/e/c89769064c4205b54b4677127926959a

 

 

 

 

 

桐山清澄九段との大阪王将杯王将戦は300手!

昨日の1月15日は桐山清澄九段との大阪王将王将戦

内藤先生には18局、有吉先生には12局、加藤一二三先生には4局、教わっている。教わる時には、これが最後の機会かもしれないと思いながら対局することになる。

山九段にも13局目で、同様の気持。
また、神田辰之助一門の同門筋として、半人前の時からとてもお世話になっている優しい大先輩との一局でもある。
対局中に、記録係をさせていただいた桐山先生のA級順位戦の局面とかが現れては、頭の中で駒が動く。

「ちょうど300手です。」
終局直後の記録係の手数報告。
こちらだけ一分将棋になってから170手進んでの終局。
早く双方の入玉が確定して、それからは、玉を詰ます攻防よりも、飛車の脱出か捕獲かという牧野−中尾戦のような戦いが延々と150手以上続き、敗勢を点数での拾い勝ち。持時間3時間の対局で19時12分まで指したのも初と思う。桐山九段の残り時間は10分。

1000局以上指した公式戦中、自己最長手数更新かと思って調べてみたら、駒数が足りなくて淡路九段に負かされた305手というのが昭和の終わりにあり嫌な記憶も思い出す。

これが最後の対局の機会と思ってから、内藤先生や有吉先生には何度かその次の最後の機会にも恵まれた。
もし桐山先生ともそんな機会をいただけるのならば、次は最初から最後まで玉だけを詰ます、すれすれの一手違いで教わりたい。