棋聖戦は最終局に…

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産経新聞社主催 第72期棋聖戦第4局

郷田八段が横歩を取り後手の羽生棋聖は△8五飛の中座流。

3時ごろより脇八段と検討。
△4四角に対して郷田八段が▲3五歩と突いた手はどうだったか…
あとでもう一手▲3六銀と上がる一手が必要だったから。

でも何よりも感心したのは羽生棋聖の△2三歩と受けた手。
飛車取りについつい△2五歩と打ちたくなるところだけに、とても渋い一手。
△8五飛戦法を指しこなすには、派手に動いておいてから、相手をあせらすような受けを積み重ねていくという内容の指しかたが必要なことも多い。
本日の羽生棋聖の指しかたは、まさにそういう指し方。
▲4五桂打に対して△3四銀と逃げたりそろそろ△5二玉とかわしたい局面で△3一歩と底歩を打ってさらに我慢したり…

ベテランの木下晃先生に、明日対局で遠征できている田村五段と近藤四段も検討に加わり、なかなかなごやかな空気。
近藤四段はその得意戦法にゴキゲンとつくほどユーモアがあり、田村五段も早見えでいろいろな手を指摘してくれる。
途中橋本四段も現れ、横で検討を眺めていた。
畠山鎮六段は解説会の合間になかなか面白い話を聞かせてくれた。
「中座流8五飛の本を持って来て解説会に来ているお客さんもいた。時々質問される」
でもこういう熱心なお客さんもいるほうが、解説者も張り合いがあったかも…。

最終局は8月6日。
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