阪田三吉のお孫さん

録画していた囲碁将棋ジャーナルで、有馬温泉でおこなわれた王位戦七番勝負深浦王位−木村八段戦第3局の感想戦風景を見る。
立会人の内藤九段や取材記者、観戦記者に混じって、ご年配の女性が感想戦をご覧になられていた。
それが、将棋を全く知らない人がいきなり対局室にいるというのではなくて、感想戦の内容にも見入って、いや魅入っておられるように見えた。

その数時間後たまたま、第3局の翌日の神戸新聞を読む機会に恵まれる。
記事によると、感想戦を聞かれていたのは、阪田三吉のお孫さんの吉田陽子さん。神戸市北区にお住いで、テレビの将棋番組もふだんから観戦されているとのこと。

検索してみると、
「第21回阪田三吉名人杯将棋大会(2008年)にて、三吉の孫吉田陽子さん(神戸市在住)が保管してきた阪田三吉の筆を、孫弟子にあたる内藤国雄九段に譲渡」
という昨年のできごとも出てきた。そういえば、筆のお話も読んだことがあるような気がする。

神戸新聞の記事によると、吉田さんがまだ小さい時に偉大な棋士の祖父は亡くなられたとのこと。
お孫さんがタイトル戦の感想戦を直接聞き「棋士の対局姿」を目の前にすることができて、家族を大事にされる人だったという阪田三吉名人もとても喜ばれていることだろうと思う。
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