本日見た良い光景

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少しのあいだ詰将棋を解きたかったので関西将棋会館二階の道場の片隅にて解く。

一面跳んで少し離れたところで、
やや年配の四段の男性と、時々見かけて、私も指導対局で指したことのある3級ぐらいのご婦人との二枚落戦。
局面が最後の勝負どころに差し掛かったような空気だったので少しだけ盤面を拝見。

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「さあーっ困った。どうしましょう。」
8八の角が、いわゆる邪魔ゴマで、▲7七桂では△7六玉で次の王手がない。
詰まし損なうのではないかと少し心配しながら見ていた。
でも心配は不必要だった。

ご婦人の指し手は、▲9七桂打
△同歩成▲同桂△9六玉と進み、次の▲8五桂を見て
上手のかたが、
「見事にうまく詰まされました」と投了。
決してくやしそうでもなく、詰みを見つけてもらって、かえって喜んでいるかのようにも見えた。

その二枚落戦の盤面を見たのはその最終盤だけだったのだが、とても良い光景だった。
Copyright (c) 2002 Kenji Kanzaki