慎重過ぎて、四段跳ねを逃す

<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/img/041109a.gif align=left>
昨日11月9日火曜日は対局。
C1順位戦豊川六段戦。

隣とのふたりの記録係がお互いに後手側から見る配置にすわっている。
以前ならば、「すわる場所変わったら」と先手側から見て間違いが少なくなることを勧めた。本日は、休憩中にそっとふたりに教えてあげた。
「今度から、そういう時は、逆にすわったらふたりとも見やすいよ。」

図から、△3二飛と振りなおされる。先手が私。
島ノートに「3・4・3」戦法と解説されていた珍しい戦法。
私は、公式戦で指されたのは初めて。
三筋を突き→四筋に振り→玉の移動後三間飛車に振り直すので、「3・4・3」戦法と呼ぶそうだ。
五筋を突かせるのがこの戦法の狙い。
<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/img/041109b.gif align=left>

よって、こちらは、五筋と手得を生かして、引き角から、▲2六金▲4六銀を目指す。
信じられないぐらいに、うまくいった。

そのあたりから、時間の使いかたも指し手も慎重になる。
夕食休憩がこの局面。
筋の悪い▲4一金だが、指していて、竜王戦での▲真田―△谷川戦の陽動振飛車の将棋を連想。
棋風だからしょうがない。

夕休後ドンドンと進みこの局面。△3七桂成▲同桂△3六歩の局面。
さらに有利になっている。
予定の、▲4五桂△2八角成▲5三桂不成でなんの不満もない。

<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/img/041109c.gif align=left>
少しだけ、ほんの少しだけ、その後△5二金を気にしたのだが、後から思えば、平凡に▲6一桂成で大成功だ。
しかも、6一まで進めば、桂の四段跳ねだったのに…。

わざわざ飛車を取られることもないと思って、▲9五歩と突いて端攻め含みに指して飛車を6八へ逃げる。
勝ち味はかなり遅く、すごく遠回り。そして、相手の勝負手や追い上げもあって、
少し冷や汗の場面もあったが、一分将棋になるまで、かなり集中して手堅く指して勝ち。0時5分終了。

「なんで、あそこで桂跳んで銀取れへんの?気持いいのに。」
局後、本間五段に言われた。当然だ。
その後追い上げられた最大の原因だ。おおいに反省しなければいけない。

本間五段、豊川六段、長沼六段、取材の野間五段、翔記者で居酒屋に行き、軽い話をたっぷり、少しだけ重い話を聞いて、帰宅。
Copyright (C) 2004 Kenji Kanzaki