感想戦メモ 1

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火曜日は中田宏樹七段との順位戦
今まで5局対戦していて(うち順位戦4局)
その5局ともがすべて私の先手。今回は初の後手。
今までのほとんどが矢倉戦だったので、今回も戦法選択権は相手にあるものの矢倉で戦いたいという願望が強かった。
三手目は▲6八銀で矢倉になる。

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夕食休憩から1時間後ぐらいの局面。
9五にいた歩を取って△9二へ引いたところ。桂香と角の交換でこの局面での形勢判断は見解がわかれるところかもしれない。
局面は双方ともに自信なしといったところだったが、次の手が難しいと見ていた。
次に△8五桂が厳しいので▲8六歩が双方の第一感だったが、そこで△9四香▲6三角△7四歩で、▲8七金には△7五桂があるので後手良し。
だからいって、形勢も後手有利かというとそうでもなかった。

先手の指し手は、▲6六銀(好手)
一見△5四桂の両取りがあるので指しにくい手。
△5四桂には、▲1五歩△同歩▲1三歩△同香▲6三角△4六桂▲同歩△9三桂
▲8六歩が一例の変化で、香得ながら端攻めの味が残り駒の働きが悪くなると判断。
また、△5五歩というのも指したかった手だが、そこで▲8六歩と突かれ今度は引いた銀が△7五を守っているので△9四香には▲8七金と上がられる。
実戦は、桂馬を△8五桂と使いたかったので△5二香から、△8五桂と打つ手順を選ぶ。
その手順の選択を誤ったのか、その後の攻め方がおかしかったのか、もともとの形勢が不利だったのか、いまだにわからない。

その後形勢は苦しくなる。
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終盤。こちらだけ一分将棋。
この図の数手前に、激辛流の香受けを指されていたらダメだったのだが、中田七段の棋風どおりに一手勝ちを狙いにきてもらったので、チャンスが来ていた。

ここで△8五銀が見えたのだが、▲同玉△9六竜の時▲7四玉の変化の寄せと
▲7六玉△8七金▲9八桂の時の寄せの両方を同時に読みきれなくて、△4二銀と指す。これで、仮に▲6一馬ならば先ほどの玉が7四にきた変化は寄せきれる。

実戦は、▲4一馬△5二銀▲2四歩△同歩▲2三歩△同金▲2五歩(寄せの好手)
で大勢決す。

感想戦の結果は、▲7四玉には△9四龍で寄り
▲9八桂には△6七歩成(好手)で難解。
Copyright (c) 2002 Kenji Kanzaki