敬称

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伝言→阪神ファンさんより
掲示板にはまだまだ書きこみませんが、ここのHPに来られる礼儀正しいみなさんのファンでもあります。みなさんにもよろしく。」
とのこと。

将棋世界の「KANSAI将棋情報局」の原稿を提出。
8月1日発売予定。
どうすればいいか少し迷ったのは、棋士の名前のあとにつける敬称。
どういうコーナーか書き手がどういう趣旨で書いているかによって、敬称をつけたりつけなかったりはする。
だいたいああいうコーナーでは敬称をつけないのが普通のようだ。
定期的にあの程度のスペースで書くのは初めてなので
まだ慣れなくて大先輩の名前を呼び捨てて書くのはどうも少し違和感がある。

棋士間で名前を呼びあう時もいろいろ。
先輩の田中寅彦さんは、後輩の私にも「神崎さん」とさんづけで呼んでくださることもある。たぶんほかの若い棋士たちにもていねいな呼びかたをされているのだろうと思う。
年齢、奨励会入会、四段になった歳、現在の段位、現在のクラス、今までの実績
こういったものがどちらかがすべて上というのなら、わかりやすいが
そういうことはめったにないので、だいたい手堅く、ていねいに謙虚に…という風習は全体的にあるようだ。
だから、たいして年齢のかわらない後輩でも「神崎先生」と呼んでくれることもある。

私は長く「先生」という呼び方をしていた数年先輩の棋士
「あまり名前のうしろに先生とつけるのは、上司に対してさんをつけて呼ぶのといっしょで外部向けには少しへんかも?」
と言われて、なるほどとも思い、「先生」という言葉を使っている範囲を少し減らし「さん」を使っている範囲を少し増やした。

お互いどんな呼び方をしていても、他人行儀になり過ぎない程度の、礼儀正しさは、これからもずうっと続いていくとは思う。
Copyright (c) 2001 Kenji Kanzaki