千日手五局を経ての平藤六段の昇級

昨日は夕方から関西将棋会館にC2最終局観戦。
東京から毎日新聞社の山村記者はじめ、多くの取材記者や棋士が来ていた。

日本棋院関西所属の、佃亜紀子四段との結婚を発表したばかりの、伊奈五段。
夕食休憩中に棋士室で見かけたので、お祝いの言葉を伝える。
交流もある関西の将棋棋士も何人かいたりとか、BSの囲碁将棋ウイークリーの司会を関西弁でおこなっていたこともあって、佃(つくだ)さんと伊奈五段との結婚のニュースの話題性は高く、本日も多くの棋士から祝福されていたようだった。

注目の平藤六段―伊奈五段戦は、まさかの千日手
両対局者がどういう形勢判断をしていたかが興味深い。
だから、指し直し局が終わって、感想戦を終わりそうなころ、
千日手局について聞いてもいいですか?」と質問してみた。
話を聞いてみると、大事な一局ならではという心配が双方にあり、単に棋譜を並べただけではわからないような、実戦心理のようなものをかなり感じた。
この千日手で、平藤六段は、今期順位戦だけでも五回目の千日手だそうだ。
これはちょっとした記録かもしれない。

0時38分に二番手だった、矢倉五段が島本四段に負け。
いつもの矢倉五段らしさがあまり出ていなかった。

翌日対局という棋士はじめ、多くの人がその進行を見守る中、深夜1時27分。
指し直し局は平藤六段の勝ちに終わり、C1への昇級。

感想戦終了後、週刊将棋の下村竜記者、将棋世界写真撮影の炬口カメラマン、両対局者、記録係らで、やはり本日も居酒屋へ。
すでに、先発隊の棋士や記者もいて、連盟関係者は十数名。

伊奈五段とは久々(というよりたぶん初めて)ゆっくりと話す。
伊奈五段の師匠の小林健二先生からの依頼で、奈良での小林先生の稽古先合宿の指導として、呼んでいただいたことがある。
その時は伊奈君が中学生の奨励会員の頃だったのに、もう29歳で結婚なのだから、歳月の経過を感じる。
その昔の話をしてみたら、伊奈君も良く覚えてくれていたみたいで、とても嬉しかったりする。
相手だけ昇級のかかった一局というのを指す時の心理状態という話題につていも、ほんの少しだけ話す。

解散。勘定は昇級者が引き受けた。

火曜、金曜、また火曜と三回続けて深夜帰宅。
今週の金曜日のB1最終日には、もし観戦に出かけたとしても、早く帰ろうと思う。
Copyright (C) 2005 Kenji Kanzaki