阿部七段が3ー2に…

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昨日の竜王戦第5局を見たり考えたりしていて、びっくりしたことふたつ。

銀打って金をはがした△3四同角の局面。先手良しというのが私も含め何人かの第一感だったのだが、なかなか決定打が見つからなかったということ。
(ということは、その前の形勢判断を間違えていたということだろうか?)

後手の阿部七段が△6七角成と殺到してきたあとには、先手玉に受けが見当たらずに、終盤の攻防というものがほとんどなく土俵を割ってしまったこと。
(かなりきびしいものの、4一の玉に対する角の王手の筋も残り何か受けがあるのが普通という第一感もおかしかったということだろうか?)

多くの棋士もファンもびっくりしている阿部七段の急な追い上げ。
だが、ほんとうの「勝負」というものは、まだ始まったばかりだろう。
なんといっても羽生竜王相手だから。

次の第6局、阿部七段の矢倉志向に対して羽生竜王の作戦が、今までどおりに堂々と受けてたつのか、それとも振飛車横歩取り等の作戦を選択するのか。
阿部七段がこの登り調子を持続できるのかどうか。

12月26日(木)〜27日(金)の陣屋での戦いがとても楽しみ。
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