「棋士だから記憶力はいいのですね? 」

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「棋士だから記憶力はいいのですね?　」は、
棋士を過大評価していただける方々より時々聞かれる、決していやではない質問だが、記憶をすることよりも、どのような方法で記憶すればいいかとか、記憶したことをどのように活かすかを考えるのが好きな人は、周囲にいっぱいいるような気はする。

もちろん、私も決して記憶力は良くはないが、それに関連した頭を使うことをするのは、好きなほうだとは思う。
また、最近読んだ「羽生善治　簡単に単純に考える」(ＰＨＰ研究所)の中でも
羽生さんも、若い頃と違って、自分の指した過去の将棋のなかには忘れているものもあるというようなことを対談でも何度か語られていた。

うまく忘れていくことは、覚えること以上にとても重要なことなのかもしれない。
Copyright (c) 2002 Kenji Kanzaki