新四段おめでとう

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「第28回三段リーグ16・17回戦が20日に行われた。これまで首位だった橋
本三段と佐々木慎三段が連勝し、競争相手が敗れたため、最終日を待
たずして、両者の昇段が決まった。 」

↑将棋連盟販売課、 デジタルショップ メールマガジンより…
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二人の新四段が20日に誕生した。最終日でのドンデン返しがよくあるこのリーグ戦ではかなり珍しいこと。星ふたつ以上離しての昇段は、両者の力が抜けていた反面、
ほかの残された三段はきっとふがいなく思っていることだろう。

では、よく知っているほうの新四段のことについて…

新四段のうち橋本崇載(たかのり)四段は関東→関西→関東という経歴の持ち主。
3年ぐらい関西に所属したこともあり、そのころは当然ながら毎日のように関西棋士室で顔を合わせていた。
神吉六段に「タイゾウ。タイゾウ」と呼ばれ、みんなからしたわれていた少年。
なぜタイゾウだったかというと、名前のたかのりがなかなかみんな読めなかったから(笑)
橋本君が級位者のころは、特に藤原五段によく将棋を指していたようだったが、有段者になるに連れて、誰からもすぐに将棋を指そうと声をかけられる存在になっていた。
神吉さんや伊藤博文五段と10秒将棋を指すことも、村山八段と指すことも、有吉九段と指すことも、山粼四段と延々と指すことも、もちろん神崎六段と指すことも多く、棋士から指そうと誘われて、断るというのを見たことは、ほとんどないはず。
ご家族の仕事の関係で、再び東京へ移籍する直前の三段リーグでは昇段争いをしていたが、残念ながら、最後の最後で脱落したと記憶している。
橋本三段が移籍して棋士室がさびしくなった直後、ご家族のかたから丁寧な礼状をいただいたのが印象に残る。

故村山九段といい、久保六段といい、この橋本新四段といい、いろいろなめぐり合わせや不可抗力もあるだろうけど、どうして関西所属だった、周囲にも良い刺激となる後輩は関東に行ってしまうのだろうか?
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