すでに終盤だったので驚く

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本日よりの棋王戦第1局。はじめてインターネットで進行を見たのは午後2時半ごろ。
局面を見て驚いた。
もう終盤だったから。
一日制で持ち時間4時間とはいえ、駒組みの終わり頃だという時間帯にこの激しい局面とは…。
どちらかが一方的に勝ってしまって、公開対局や現地や関西会館での大盤解説会がしらけてしまったりはしないだろうか?
でも、それは余分な心配だった。

局面見て、連盟に行ったら小林八段や、解説会をする本間五段、その助手の平田三段。事務所にカウンターにおかれたぺラ盤で検討中。
「これは久保くんがうまく指しているのではないか?」という意見だった。
(そのセリフのぬしは私だったりして…)

△5七歩成に対して▲4五飛が有力なのでは?という意見多かった。
しかしその前に▲5八歩と受けてもし△5六歩ならばそこで▲4五飛と打ったほうがわずかに得かな?とかいろいろやっていた。

届いた指し手は、ほとんど検討していなかった▲4三飛
最初は「なるほど龍にしてかえってくる好手か?」
だったが、それから少しして△5五銀が伝わると
「うーーん」と▲4三飛に対する評価が一転した。

感想戦や明日の京都新聞の速報記事、その後の報道を見なければはっきりはわからないのだが、あのあたりから、少しだけ羽生棋王に流れが変わったような気がする。
でも、その後の久保六段のしぶとい受けや、端をからめた反撃等を見ると、
やはりこのカードは序盤の作戦以上に、中終盤の攻防が見ごたえのある組み合わせだなと改めて思った。

今日の羽生棋王の堂々とした大胆な作戦には驚いた人もかなり多いのではないだろうか?
Copyright (c) 2001 Kenji Kanzaki