矢倉戦後手での左美濃の難しさ

あまり威張れた話ではないが、相矢倉の後手早囲いとか後手美濃囲い戦法を試みて何度も何度も作戦負けを繰り返したことがある。確か南九段に大差負け、福崎九段にもうまく動かれて負けたこともあったように思うし、ほかにもあの人にもこの人にも・・・。
先手も早囲いとか美濃囲いにした場合やはり飛車先の保留による駒組みの選択肢が多いのが大きいと思う。
先後同形に近づけば近づくほど一手の差と飛車先保留の差が出る。
でもここまでは私クラスでのレベルでの話。

名人戦最終局。郷田九段の後手矢倉左美濃の採用も第6局に続いて少し意表だったが、どうも少しずつ作戦負けだったように思う。
第2局のような攻め合う含みの多い矢倉戦を最も得意とされる郷田九段だけに、全局を通じてこの一局は不本意な闘い方だったのではないかと想像する。
Copyright (C) 2009 Kenji Kanzaki