まさか実戦で現れるとは…

あれは、<A Href=http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=53924&log=20060927 Target=_blank>9月27日</A>のできごと。
王座戦第3局羽生−佐藤戦の解説の下調べをするために、棋士室へ。
後手の羽生王座が序盤から△9五歩と突き越した一局。
序盤の検討をしている久保八段と研究家の長岡四段が研究をしていた。しばらく眺めたり意見を出したりしていた。

羽生王座の序盤の8手目の△4二飛と振るところからの変化。
△8八角成から△2二銀の一手損角換わりをめざしたとしたら、先手に飛車先の歩を交換されて後手が不利になるかどうかという研究。
<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/img/070106.gif>
こんな局面がその時の盤面に並んでいた。
「金が6九で端が9四の局面があったけれども金が7八で後手がトクするかもしれない唯一の変化がここで、△3三桂と跳ぶ変化。」
「飛車持てば△4七に馬寄る手があるのと、長引いた時に端の位が活きるかどうか?」
振飛車党で端の位を取って指すことの多い久保八段や長岡四段の検討だけに、聞いていても端歩の位の大きさについてはとても、説得力もありそうに聞こえた。
公式戦で図の局面に誘導して△3三桂跳んで指す勇気のある棋士は少ないだろうとその時は皆思っていた。

そして、本日。
<A Href=http://jsa.weblogs.jp/kiou/ Target=_blank>棋王戦中継</A>で
森内棋王への挑戦者を決める、▲佐藤棋聖と△深浦八段の挑戦者決定戦の進行を並べてびっくりする。
あの時の局面を後手の深浦八段が、棋王位への挑戦者決定戦という大きな一局で堂々と誘導して指している。そして、三枚換えからの第二次駒組みが始まっている。
これから先の進行がとても楽しみ。 【15時 記】
Copyright (C) 2007 Kenji Kanzaki<A Href=http://wakayama.cool.ne.jp/k2rokudan/ Target=_blank>HPはこちら</A>