踏み込みを欠く

昨日は、ふだんから、一手違いを読みきって踏み込んで指すということを、もっと実践する必要をとても感じた日だった。

昨日は順位戦で中田功七段戦。
何局も指していると、手のうちがだいたい予想できて、駒組みの途中でも相手の得意パターンをけん制しながら駒組みすることになったりする。この一局もそう。

序盤は後手のこちらが失敗。
中盤から先手が端攻めの方法の手順前後があって今度は先手が失敗。
そこから我慢してうまく手を渡された。

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a図は▲7八にいた金をじっと6七→▲5七金寄と引き寄せられた所。
先手からは、▲6五飛と▲3六歩〜3七桂のふたつの狙いがある。
妥協して、長期戦を選ぶか、それとも強く指すか。長考して方針を決めて△5四金▲3六歩△1六歩と指す。歩切れなのと、▲1二の歩の裏側の端はやはり伸ばしたかった。「△5四金はなかなかの強い手でしたね。」(局後の中田功七段の感想)
ただし、残り2時間の局面で金を上がるのに44分は時間の使いすぎだったかも。

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しばらく進んで▲4六同角の局面。少し指しやすい局面。△4七歩〜△4五歩と指した。少しあせり気味。さらにより良い正解手は別のところにあった。冷静に△9九角成がベストだった。

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▲2六銀を警戒して△1八歩も効かしてから△9九角成。だが歩は余分だった。
ここで、じっと▲6六歩と我慢される。いい辛抱を指されたと思った。

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実戦では、△1七香成▲同香△同香成▲同角△1六桂と指して、角を確実に抜ける手順で攻めたが、ここが最大の逸機で恐らくここが敗因。
9九の馬が遮断された瞬間なのでさらに激しい順は選びにくかったのだが、局後中田七段に指摘されたように、腹を決めて△2五桂が正解だった。
その変化でも△9九の馬は遊んでいるようでよく働いていた。
たとえば以下、▲6二角成に△1七でばらして、△1三香に▲1六桂合の変化で、△同香〜△1五銀▲1七玉の時に△6六馬とただ捨ての決め手等の変化があった。

その後も難しい所もあったが、少し足りなかった。1時間半ほどの感想戦

《一部訂正(^^; メールで教えていただいた方に感謝 》