ちょっと珍しかった風景

少し話しは前のことになるが、14日のプロ試験第2局の瀬川―神吉戦は、おもに三階の棋士室で、NEC将棋部の林さんや清水上(アマ竜王)さんの検討しているのを眺めたり、私もいっしょに研究したりしていた。

アマ名人の山田さん初め、ほかにもアマタイトルホルダーや、タイトル経験者もとても多かった。
最後のほうは、計十数人ぐらいだったと思う。
棋士で観戦に来ていた杉本六段や平藤六段と、時々「ちょっといつもと違った空気やなぁ。」
私にはその空気も新鮮だった。

意見を聞いたり、検討を見ていたりすると、やはりわれわれ棋士どうしで検討する時と似たような冗談が出たり、「瀬川さんの棋風だったらここは絶対銀を引く」という声が聞こえてきたり(はずれたけれど…)、不思議な業界専門用語を使われていたりとかで、やはり皆おんなじなんやなぁと、感心と安心。

振飛車穴熊だったこともあって、少し形勢に差が開いてからの有利なほうの逃げ切りかたや、不利なほうの勝負手など、聞いていても、参考になることも多かった。

大阪で平成最強戦という大会が同日におこなわれていたせいもあってと思うが、あの部屋にあれだけのアマタイトルホルダーや、強豪がそろうという珍しいことは、最初で最後なのかもしれない。

Copyright (C) 2005 Kenji Kanzaki<A Href=http://wakayama.cool.ne.jp/k2rokudan/ Target=_blank>HPはこちら</A>