飛車を捕獲したかわりに失ったもの

<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/img/041027a.gif align=left>
昨日27日水曜日は対局。
王座戦予選山崎五段戦。
相掛かりに進み後手が私。

先手の飛車を窮屈にしているが、もう一歩欲しい。
数手前に、端の突き捨てがはいっていることもあって△9五香▲同香△3四歩と進行。
でも、できることならば、△2八角や△4四角とかで、飛車を取りにいく手を見せながらほかのところで得をするような指し方を選びたかった。
一歩を得るのに香損、そして飛車を駒台に乗せるまでに、先手からいろんな有力な手がありそうだから。

実戦は、△3四歩のあと、▲8六香△7四飛▲7五歩△7一飛▲8二香成△5一飛▲2四歩△3五歩▲2三歩成△同金▲3四銀△同金▲2三角△4二玉▲3四角成
と、図のように進む。

<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/img/041027b.gif align=left>
第一感ならば、△9九飛だが、▲2四歩△8九飛成▲7九金打で自信がなかった。
実戦は△8五角▲5九金△3九飛▲2四歩と進む。
持時間が5時間ということもあって、終盤でも時間が残っている。
だが、何通りも攻めがあるものの、先手の金銀が▲6八金寄とか▲6八銀と引いた形が寄せにくく、もう一枚銀を渡すと▲3三馬から▲4五桂の筋もあるためうまくいかないようだった。
63分考えて残り13分になり△4八銀と打ち、▲7九玉と進行。
長考の結果の読み筋では、▲6八銀と引かれて明解に負けと思っていたので、ホッとする。
でも、その後も難しい局面が続いたものの、8八まで逃げた先手玉が広く、ほんの少しずつ足りない形勢だったようで負け。
香を捨てたのがやはり大きく響いているようだった。

感想戦では、図の△8五角では、△9九飛▲2四歩△8九飛成▲7九金打△9八龍▲2三歩成△5七桂▲6八玉△4九桂成▲3三馬△5三玉▲4五桂△6二玉▲5一馬△同玉▲7二成香(???)
に対して、△5七銀以下詰みなので後手勝ち筋だったという結論。

でも、その後帰ってから考えてみたが、最後の▲7二成香では、▲2一飛と打って合駒を使わせてから、▲3二とで先手が勝っていると思う。

飛車を詰ますのは大好きなのだが、やはり代償は予想していたよりも、とても、かなり、たっぷり、大きかったようだった。
Copyright (C) 2004 Kenji Kanzaki<A Href=http://wakayama.cool.ne.jp/k2rokudan/ Target=_blank>HPはこちら</A>