打歩詰誘致の受け

昨日は東京で対局。
C級1組順位戦勝又五段戦。
私は、後手。
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図は夜11時ぐらいの局面。
▲4五飛の好手に対して、この飛車は取れない。
△同銀▲同銀に△4九飛に、▲4七桂がぴったり。
以下角が逃げた時に3五へと継ぎ桂をするための桂馬は△8五に質駒となっている。
△3四金左が第一感。その時、▲2三歩と王手に叩かれて、△同玉には、▲3五飛△同金▲4七桂で、先ほどの▲3五桂打の筋が厳しい。
よって、▲2三歩に対して△3三玉や△1三玉も考えるが悪そうなので、結局図の局面で、しかたなく△3四金右と指す。
玉の近辺は固いが、その反面、本譜のように▲5三に馬を作られてしまうのはしかたないと妥協。
だが、感想戦で、「△3四金左、▲2三歩△3二玉で自信ないですよ」と勝又五段。その後の▲3五飛△同金▲2二角で悪いという読み筋だったが、その後△3三桂といううまい受けがあるにの気がつかなかった。
このあたり、さらにもっと正確に読めていなければいけなかった。

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その13手後の△9五香の局面。
残り時間は▲10分△17分
なかなか迫力ある形で端から迫り、かなり先手の受けも難しいのではないかと思っていた。
先手はここで6分使って、▲9五同銀。
この手は気がつかなかった。
対して△9六歩には、▲同香△9九角に▲9八玉で次の△9七歩が打歩詰で打てない。
考えているうちに、容易でないことを自覚し、しかたなく、△9七桂成▲7七玉△9九角▲8八香△同成桂▲同金△7六銀▲同銀△7五香と攻める。
だが、上部へ逃がす攻め方なので、その後も攻防の手順で冷静に指されて負け。
双方一分将棋で、ちょうど午前1時終了だった。
ふたつの図での、玉近辺の受けの感覚の差が勝敗を決めたような気がする。
Copyright (C) 2004 Kenji Kanzaki<A Href=http://wakayama.cool.ne.jp/k2rokudan/ Target=_blank>HPはこちら</A>