最後の観戦記

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今朝になって、けいじばん投稿を読み、加古明光さん(63歳=将棋観戦記者、元毎日新聞編集委員)の訃報を知る。
http://www.mainichi.co.jp/ 毎日インタラクティブにて詳細を読む。

最後にお会いしたのは、2月3日、東京。
その少し前の王将戦第2局。
彦根での対局前夜の1月28日娯楽室にて、桐山―神崎戦の練習将棋をかなり長い時間観戦されていたことなどを思い出す。

加古明光さんが最後に書かれた観戦記が毎日紙に載ったのは、2月の終わりごろ。
たぶん2月26日が最終譜だったと思う。

鈴木―青野戦(2月3日対局)の文末には
「今期で、通常対局の盤側から離れ今後は、盤外から゛観戦゛させていただく。」と記されていた。
「全国各地を回った名人戦145ヶ所になる。ファンはもちろん、地元関係者、設営サイド、そしてそれぞれの棋士らの温かいご協力、ご支援、ご理解があったればこそである」と結ばれていた。

苦しい体調での観戦だったはずだったが、その一局の流れをうまく表現されていた。控室の空気も取り入れられていて、とても立派な観戦記だった。

長期にわたって、名人戦の担当者として加古さんが将棋界に残していただいたものははかりしれない。

明日4日のA級順位戦最終局を皮切りに各クラスの最終局が指される。
明日もきっと加古さんは「盤外」から長い日をそっと「観戦」されているだろう。

<参考過去ログ 2000/10/11  2000/11/19 他…>

Copyright (C) 2004 Kenji Kanzaki<A Href=http://wakayama.cool.ne.jp/k2rokudan/ Target=_blank>HPはこちら</A>