実は居飛車穴熊だったという仮説

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だいぶ前にも書いたこともあるが、左右が変わると人間の感覚というのは別のものみたいに感じたりする。

昨日は、森下八段の左美濃に、佐藤九段の振飛車穴熊だったのだが、検討中、途中で次のことを提案してみた。
「大変もうしわけないのですが、その将棋を並べる時に、左右逆にして並べてくれますか?」
いやがられてもおかしくない提案だったが、何人かの人が同意して試してみてくれた。
鏡に写したように、左右逆に棋譜を並べてみると、やはり多くの人が、「かなりさっきとは違うみたい」という。

特に手の損得もなく、森下八段の三間飛車銀冠に、佐藤九段が居飛車穴熊となる。
振飛車慣れしていない佐藤九段が、比較的手馴れたように指していたように見えたのは、たぶん居飛車穴熊での経験がかなり活きたものと、私は推測している。

これから、毎日新聞紙上に観戦記が出たり、将棋関係の雑誌等でも棋譜や図面が出る。一度棋譜を普通に最初から終わりまで並べたあと、左右逆向けて並べてみられれば、あなたが振飛車が向いているか、居飛車が向いているかわかるかもしれない????
Copyright (c) 2002 Kenji Kanzaki