参考になる手筋

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朝から研修生への指導。
皆、中終盤の力が強いので、少々の紛れ形でも、きっちりと負かしてくれることが多い。
4局指導したうちの2局目。
二枚落、Dクラスのあんどうくん(だったかな??)との一局より…。

<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/images/zu3.gif>

*訂正* ↑持ち駒の歩は下手の持ち駒です

六筋はどちらもにらみあったままの駒組み。
上手はたいして手がないのだから、▲3六歩の待機も有力。
以下、▲6五歩△同銀▲7四歩で下図 手筋中の手筋で二重マルの好手。

<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/images/zu4.gif>

このように、たとえ上手相手でも、銀を歩で取ってやろうという大胆な指しまわしに、困惑。

以下しかたなく、△7四同玉▲6六歩△7七歩成▲同桂△7六銀と銀の命を助けるのだけで、精一杯。

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しばらくして↑の局面。
この下手の筋の良さから想定して、次の好手は指される前より予想できた。

▲7四歩。 △同玉なら▲6五歩でしびれる。
△同金▲6五銀と進行して、少しずつ金銀をはがされ、下手順調。

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少しは王手のかかる形になって、まだ勝負になったほう。
下手は▲4七同玉?だったが、
△3五銀と「敵の打ちたいところへ打て」で少し紛れる。
以下▲4三歩成?△同玉▲4四歩△3二玉▲5三歩成△4五銀▲5八玉△4七歩
▲同金△4六歩▲5七金△2五角で、残念ながら逆転。(図面省略)

この下手の棋力なら、玉で取らずに、▲4七同金と取り△5八銀に
「両取り逃げるべからず」
と▲3五桂と打って寄せきるのは容易なはず。

長年、二枚落上手はたくさん指してきたが、この▲7四歩の手筋は
恐らくはじめてで、上手のほうが参考になった。

たぶん、次にこの下手と指す時は、一方的に吹っ飛ばされるのは
間違いなさそう。
Copyright (c) 2001 Kenji Kanzaki