交換条件
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金曜日に順位戦の感想戦を聞いていると、奨励会員が、まだ対局中の将棋の棋譜を集めに来ていた。コピーだけ取ってすぐ記録係に返す。
しばらくたって、階下の棋士室に降りると納得。
東京で対局中のすべての順位戦の棋譜のFAX が置かれてあった。
東京から電話あり、大阪と東京の対局中の棋譜をすべてFAXを使って情報交換しようということだったらしい。
この手筋は時々使われる。
たとえは悪いがちょうど 人質を交換するようなイメージ。
棋譜は、途中までの棋譜というのも価値が高い。数人の棋士でその後を予想して考えることがだきるからだ。結果の出ていない途中経過の棋譜の価値が高いことは谷川さんもその著書の中で述べられていた。
その中の一局を並べていると矢倉五段が「こうかな?」と言って少し見かけない角打ちを示す」周囲もなかなかの手と感心。
本日その時の棋譜を並べてみる。その角打ちの前に歩の突き捨てがあったがやはり角を打っていた。棋譜を見れば見るほど後に効いてくる重要な突き捨てだった。
途中までの棋譜を見た時に、さらにもっといい手はないか真剣に考えるための、効果的な方法はないだろうか?
たとえば、その局面から真剣に数局指してみたりするとか…。
Copyright (c) 2001 Kenji Kanzaki