スローペース

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夕方、少しだけ連盟へ。3階の棋士室へ。
伊藤博文五段対長沼六段戦の10秒将棋が白熱していた。
指し手はもちろんのこと、両者のボヤキやつぶやきも面白く、横で見ている有森七段と、脇八段も盛り上がっている。
その一局は長沼六段の勝ちだったようだ。
指導の仕事に行かなければならないという伊藤さんは、少し残念そうに仕事へと出かけた。

誰が並べたのだろうか?
王将戦第3局の最終盤の局面が別の盤に並んでいる。長沼六段かな?
いろいろな詰み筋とか、実戦には現れなかった変化を確認したり、対局者の読み筋を推測したり…。

さらに最近の棋譜を2、3局並べる。この香を取っておくところでは、と金を作っておきたいという意見が出て、その後をいろいろと検討。
その説が正しいという、いちおうの結論を出す。

記録係が呼びに来て「有森先生指されました」
有森七段は、本日は持ち時間の長い将棋のうえに相手の長考中だったみたいだ。
そういえばモニターに映っている将棋も、持ち時間5時間の竜王戦で、渋い駒組みが続き、「いったいどっちの手番なんですか?」と聞く人がいても、すぐに答えてあげられる人もいないほど。
終局した対局の感想を少し聞いた後、早めに帰ることにする。

18時10分から19時までは夕食休憩。
この文を書いている今、休憩が再開された頃。
あの2局は、まだ戦いさえ始まっていないような気がする。
Copyright (c) 2001 Kenji Kanzaki