「将棋の世界」

数日前。千駄ヶ谷の近所。
交差点の近くでタクシーを拾おうとされていたのだが、こちらを見て、いったんやめて、こちらに歩いて来てくださり、声をかけていただく。

「やあ。かんざきくん。久しぶりだね、元気かね?」
大内先生はいつも優しく話しかけてくれる。
私が奨励会員の低級の時、私の師匠の灘と大内先生が企画したバンコク将棋まつりに同行したこともあって、それ以来たまにお会いした時には、このように声をかけていただくことが多い。

会議の感想戦を少し話して、最近出版された実戦集のお話も少しして、先生の御一門の話も少しして、そこでタクシーが来たので、御挨拶してお別れする。



その翌日、「世界の将棋展」http://okunokaruta.jugem.jp/?eid=197
を見に奥野カルタ店に行く。
展示物の合間に、「将棋の世界」大内延介著・角川選書を見つけたので買う。
大内先生は「最も多く記録係をしたのは灘先生の対局ではないかと思っている‥」で始まる4ページぐらいの「荒法師灘蓮照」の項には、頭を丸めた火鉢片手の対局中の写真も載せていただいていた。

平成5年初版のこの著書をどうして、今まで読むことがなかったのだろうか?少し申しわけない気持も持ちながら、時々少しずつ読んでいる。