雀刺し

13日の火曜日は東京で対局。
C1順位戦で勝又五段と対局。抽選などの巡り合わせもあるが、よく対戦することが多い。比較的後手が多い。
前回の対戦では一手損角換わりの腰掛銀で負けているので、今回は矢倉を避けずに指す。
<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/img/070213a.gif>
激しい変化になる可能性もあったのだが、図のような局面になる。

五筋と三筋で歩を交換されていて、穏やかに指すのならば、△2二玉なのだが、▲3七桂から▲2五桂の攻めが始まってしまうと端と持ち歩の差で苦しい。
後手の香が、△9三だったならば、△6五歩▲同歩△同桂▲6六歩△8五歩という筋で銀桂交換を狙える形なのだが、香にあたってくるのでその順では仕掛けられない。
三通りぐらいある中で、最も穏やかな、△6五歩▲同歩△8五歩▲7七銀△7五歩▲同歩△同角▲6六銀△4二角という進行を選ぶ。
仕掛けさせられている感もあり、難しい形勢。

<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/img/070213b.gif>
この局面で夕食休憩。
大阪では出前では食べられないうなぎを注文してみる。
昼食休憩の時も、夕食休憩の時も、いつも明るい近藤五段の楽しい話を聞いていると良い気分転換になる。

この局面の何手か前にここでの雀刺しらしい攻め筋を見つけていた。
△9六歩▲同歩△9七歩。
この歩に対して▲9七同香には、△9六香▲同香△同飛▲9七歩△3六飛で、△6六香の打ち込みなどが残り指せる。
また、▲8三銀と飛車取りに押さえ込みにくる手に対しても、香が上なので、△9三飛と逃げる変化があり、先手の五筋の交換、後手の香の位置など、通常と違った形がすべて有利に働いているようで、幸運な配置だった。

<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/img/070213c.gif>
この局面でも△5五歩と突く手が味の良い手。
攻め筋としては角換わり腰掛銀で6五の位を取ったような好形となって、以下勝ち。

隣の部屋の日浦七段―北島六段戦の感想戦を聞き、その後、石川六段―中田功七段戦の感想戦を聞いてから宿泊していたホテルへと帰る。
Copyright (C) 2007 Kenji Kanzaki<A Href=http://wakayama.cool.ne.jp/k2rokudan/ Target=_blank>HPはこちら</A>