心強い橋本六段の週刊将棋エッセー

橋本六段が、名人戦問題と、プロ試験問題について意見をのべていた。
一部には賛同できる箇所もあり、ちょっとどうかと思う内容もいくつか。
でも、競馬や飲みにいった日常生活を読むのも楽しいが、今回のようにどう考えているかを書くことは中味はともかくとても立派。

名人戦問題については、関西でもすでに二度、棋士会が開かれている。
もしかしたら、総会までにもう一度開かれるかもしれない。

プロ試験編入委員会は、ファンからのアンケートをとって、さらにそれを集計して、委員会の委員の棋士たちが長期間、議論や苦労を重ねてここまでまとめてきたものである。
委員以外の棋士の意見も広く求めていて、関西でおこなわれた委員会(脇八段、畠山鎮七段、杉本七段が委員)では、意見や提案のある一般棋士の参加も募集していて、棋士室にも提案のある棋士の参加を呼びかけた案内が掲示されていたこともあった。
会議に都合で出席できなくとも、書面または、理事や委員への伝言での意見提出することもできる。
現在では総会で審議、決議される委員会案も2つに固まっている。

プロ試験に対する意見も6〜8か月ほど前に橋本六段は大声で叫べば、少しは影響を与えることができたかもしれない。せっかくの【初段試験】案がもったいない。それともすでに総会直前の今だからこそ、好きなことをいくらでも書けるのかな?

関西棋士の会議で二十代の棋士の発言は比較的少ない。たっぷりと発言してくれそうな橋本六段の欠席が多いのはとても残念。
ぜひ出席して【事実関係】を深く知ってほしい。【何もしていなくてさっさと消えてほしい棋士】(私も含まれていたら嫌だなぁ)と橋本六段が考えている棋士に、何をすべきかぜひ提案してほしい。

四十代以上よりも、三十代以下の若い棋士のほうが、長く連盟に所属することになる。蛇足となるが、名人戦問題もプロ試験問題も、どう決議しても、その決議のもとで棋士をやっていく期間は若い棋士ほど長く、トータルで影響を受ける年数が多い。どんな考えかたなのか、これからどんなことができるのかを、ほかの年代の棋士にも意見、提案すべきと思う。後者の自分がどんなことができるかについては橋本六段は明確に書いていて立派だ。

書くだけではなくて、会議の場でも、ほかの棋士の前で自説を堂々と発言してくれることが増えそうでとても心強い。

Copyright (C) 2006 Kenji Kanzaki