名人戦最終局の検討を思い出す

<A Href=http://kk.kyodo.co.jp/pb/kiou/kioutop.htm Target=_blank>第31期棋王戦挑戦者決定戦</A>郷田九段―森内名人戦共同通信社のサイトで観戦。

森内名人―羽生挑戦者戦の名人戦第7局の検討風景を思い出す。
<img src=http://k2rokudan.cool.ne.jp/img/051227.gif>

その日、6月24日は関西将棋会館では棋士会で多くの棋士がいて、南九段らと検討していた。
「さすがに角は左に逃げますよね。」
角は本日も郷田九段が指した方向に引くのが第一感という棋士がほとんどだった。
私もそうだった。
▲6八角△3三銀▲7一歩成△4二飛
と検討盤面は進む。
「これは難しい」
その時は、▲1九角と進んだのを見て、とても意外な進行のように皆が感じた。
でもしばらく進むと、隅っこに引く角が後手の動きをけん制していて後手がなかなか動きにくいのではないかと評判が少しずつ変化していった。

そして本日の▲6八角△4三銀の進行。
半年ほど前の疑問が解決するかもしれないのでワクワクしながら観戦。
そこで、▲7一歩成と成って次の▲7二と〜▲8三銀をめざすのはどうだったのだろうか?
もし、▲8三銀△7一飛▲7四銀成が実現しても、△6五桂右とかもあり、後手の駒得も生きていそうにも見える。
ほかにも△8六歩などの後手の反撃も予想される。
▲7二の歩が飛車の横効きを止めているので、玉頭から攻める実戦の進行も、角銀桂が受けに働いていないので、後手としては最も怖い所。

その後もなかなか予想とおりに進まず、最後には森内名人の受けきり勝ちで羽生棋王への挑戦を決めた。

予想通りに進まないのは、見ている人の大局観と指している当時者の読み筋とが、かなり離れているせいだとは思うが、それがいったいどれほど離れているのか、棋王戦掲載紙(このへんでは京都新聞)の観戦記を楽しみにすることとする。
Copyright (C) 2005 Kenji Kanzaki<A Href=http://wakayama.cool.ne.jp/k2rokudan/ Target=_blank>HPはこちら</A>