王将戦森内―久保でプレーオフ。 森下八段、九段昇段

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朝の関心事とといえば、千駄ヶ谷の連盟での本日の対局室の席の決め方。
この日の対局は、王将リーグ以外にも、名人がいて、竜王がいて、引退の一局の永世棋聖がいて、棋聖がいて王位もいる。
さらに、リーグ戦最終局とあって、挑戦権争いにリーグ陥落に、ほかの対局が関係しているので、その味の悪さもありかなり苦心の配置で手合課も頭を悩ましたことだろうと推測している。

王将リーグの結果は、谷川●4-2―森下○3-3、佐藤●3-3―久保○4-2、郷田○3-3―米長●0-6という結果で、4-2でリーグを終えていた森内竜王―久保八段で12月29日にプレーオフということになったようだ。
陥落は郷田九段、森下新九段、米長永世棋聖

印象に残ったのは、やはりリーグ落ちが決まっていた森下八段。
谷川王位との横歩取りの激しい変化から、銀取りに桂を打たれた時に駒損しつつの渋い受けの順は、なかなか指せない指し方。あの局面で駒をたくさん持つ王位に手をわたしてじっと受けておくという森下流の個性。

「自分に関係のなくて相手にとって大事な一局を頑張ることによって自分のツキが上昇する」というのが米長哲学だったはずだが、それを実践した一局だった。
(もっとも、王将リーグについては関係のない一局だったが、勝ち星での昇段がかかった森下八段にとっても大きな一局だったか?)
八段昇段後250勝での昇段の森下新九段、おめでとうございます。

ほかにも、最終局に勝って順位2位で3-3だった郷田九段が、他の結果が不運なほうに出て残留できなかったことも気の毒なできごと。

現役最後の一局だった、米長永世棋聖は、居玉のままの力強い猛攻。不利になってからも玉を移動して粘り、最後の玉の位置が「9二」という米長先生の好きな位置で終局。
米長永世棋聖、長い間どうもご苦労さまでした。

良い結果だった棋士も、残念な結果だった棋士もいたリーグ戦最終局だったが、対局の内容はもちろん、いろいろなことを教えられた王将戦リーグ最終局だった。

また来期も、王将リーグの最終局の中継が恒例となる方向に、ぜひ進んで欲しい。
<22時 記>
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