難しい終盤と、それを伝える観戦記者の難しさ

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毎日紙朝刊で、A級順位戦久保―青野戦のその一局の勝負所の観戦記
「時間に追われた疑問手」
を読む。
終盤で久保八段が▲2五歩の王手を効かしそこなった所についての椎名龍一記者の観戦記。
どうして興味があったかというと、あの場面は、第一感、歩を打たないほうが良いように見える局面だから。また久保八段はそういった細かいところまで、いつもとても正確に指している印象が強く、個人的にもとても関心の深い場面でもあった。

本日朝の観戦記の図面なので、図面は遠慮させていただく。
よって以下の文章は、ほとんどの読者には、何のことかわからない文章となって失礼。

▲4二同角成の王手では▲2五歩と王手すべきで、△同玉に▲4二角成、それは、以下(………11手詰みの詰めろ)と記されている。
ところが、先手の穴熊玉に対しての唯一の詰めろは、△3九桂成と4七にいた桂で金を取るしかない局面。
その場合、先ほどの、11手の順では、4七にいた桂の空間に玉が抜けて詰まない。
△3九桂成に対して、別の詰み筋があるのか、それとも王手をいくつか効かせてから、▲3九銀と手を戻して勝ちなのかについて、説明があったほうが読者に対してはさらに親切のような気がした。
もっとも、観戦記者としても、説明するのが難しいわかりにくい終盤戦ではあったのだが…。

譜の分け方、図面の箇所、この譜までの文章、久保八段が一分将棋になって▲2五歩と打ち損なった理由についての説明とかがとても良いだけに、少し気になったので、ここに書いてみた。
(椎名さん、ゴメンナサイ。 ) m(_ _)m
Copyright (C) 2003 Kenji Kanzaki
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