端歩を突いていない得

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図は先週のC1順位戦田中魁九段戦。後手の私が香得。▲6三歩のタタキが厳しいので「敵の打ちたいところに打て」と△6三香に▲6五歩と打った局面。
端歩を突いていれば良かったとか、突いていなくてよかったとかは、しょっちゅうあることなのだが、△9四歩と突いていなくて良かったとこれほど切実に感じたことはあまりない。
この後△7五歩から△9四飛で飛車の侵入に成功。

四手前は△2五歩と飛車取りに打った局面。
感想戦中、隣で対局されていた有吉九段から
「飛車は2八に引くのではなくて、▲3六に寄って頑張ったらどうだい!」
と質問有。(実は、私もその時の次の手がはっきりとしていなくて確信が持てなかった)
「そう指したかったけれども、△6三角と攻防に打たれて困るんや。」と田中九段。
私は少し打ちにくいかなと思っていたのだが、そう言われて見ると、もし逆を持っていたら筋のいい棋風の田中九段なら、好んで打たれそうな角という気がする。
確かにいい手だ。
Copyright (c) 2002 Kenji Kanzaki