ラーメンを食べにいった話

380565
「立会人の灘九段が記録係だった弟子の神崎二段を連れて
ラーメンを食べに行かれたお話が載っていました」
(エリナーさんが掲示板に書かれたものより…)

何の本なのだろうか?
えーーっと、あれは読売新聞主催の十段戦の中原ー加藤戦。京都駅のすぐ近くの京都センチュリーホテルで記録係をした時の話…。

前夜だったか、指し掛けの時だったかどっちだったかは忘れたのだが、フルコースディナーがたっぷりという、ごちそうで関係者で夕食。
立会人はすでに場が盛り上がっていたがさらに、盛り上げようとデザートの時に
「かんざきぃ〜。後でラーメンを食べに行くぞ〜。お腹いっぱいになっててもラーメンとかはおいしくまだ食べたくなったりするからな。」

その30分後にさらにオチがあった。ラーメン屋にて。
「俺のぶんを、半分どうや。」
当時は食べ盛りだったので、胃袋も丈夫。もちろん残さずに平らげた。
おいしかった。

食べ物の少ない時代に食べ盛りを本人がすごしたせいか、ほかの弟子や道場のお客さんとかで大勢でにぎやかに食べにいって、若い人間が腹一杯食べているのを見ながら飲んだりするのが好きだった。
別の弟弟子とかが食べ残すととても機嫌が悪かった。
ただし、食べる前に自分が食べられないと思うものを、手をつける前にほかの人に食べてもらうというのはOKでそれを推奨していることが多かった。

京都駅近辺は地下街ができて、すごく大きな駅ビルができて、あの時にはいったラーメン屋さんは、もうないかもしれない。
Copyright (c) 2002 Kenji Kanzaki