止まるかもしれないタブレット対局の不安

対局の日は、できれば、盤上にだけ集中したい。

6月2日の関西でのC2順位戦の対局中、午前中に、隣の対局の対局者に見えるほうのタブレット(一局に二台使用するうちの立てているほう)が停止した。

注意:
わかりにくいので、本来はそんな言葉はないが、立てているほうのタブレットを仮にここでは【タブレットクロック】と表記する

連盟から送られてきていた文書の一部には
・夕方までにタブレットトラブルがあった場合には隣接する対局も中断して、チェスクロック使用・手書き移行にあたるなど速やかに対応する。
とある。

この文章が、二局同時対局のみに適用されるものか?
それとも、すべての対局に適用されるのるかが、とてもわかりにくい書面だ。

こちらも止まらないか対局中は不安だった。

私の対局については、対局相手の了解を得て、記録係からも対局者2人の名前と残り時間が見えるように【タブレットクロック】を机の端から中央に移動してもらった。
記録係にも動作確認をしてもらうためだ。

そして、もしもの時のために、予備のチェスクロックを用意してもらった。
だが、後で、記録係用のマニュアルを初めて読んだら、必ず予備も用意しておくようにとすでに書かれていた。

私も、昨年の持ち時間1時間の棋戦で、対局中に【タブレットクロック】がストップしたことがあった。
自分も対局相手も、記録係もとても困惑したことがあった。

不安と心配の中での対局だったが、6月2日は、終局まで、私のほうの対局での【タブレットクロック】停止はなかった。

ただし、5時間59分消費の時に、記録係が従来のルールと勘違いして秒読みを始めようとしたということが起こった。
残り時間がまだ1分あるのに、1分将棋と言われたら局面が切迫している状態では、相当つらい。

関西ではしばらく二局同時記録というのを行わないみたいだ。
対局者に見える、時間表示用の【タブレットクロック】は、今回のようなことがないように、関西だけでも、従来のチェスクロックでの計測をしてくれたほうが、対局に専念できるというのが、私の個人的な感想と希望である。
希望はまったく通らないと思うが、【タブレットクロック】停止に遭ったり、今回も隣での停止を目の当たりにした棋士の、率直な希望である。

なお、隣の対局は、途中で時計を止めて中断して処理したために、昼休みの両対局者の消費時間の合計が130分になっていないはずで、そのことが途中で止まったことの証明にもなると思う。

今回はまだ午前中だったが、深夜の終盤戦で残り時間が少ない時に、【タブレットクロック】停止が起きていたとしたらどうなっていたのだろうか?