女子アマ王位

少し前の話になるが、18日の土曜日には「レディース・ステップアップ講習会」の講師。10月23日に続いて二度目の講師。
この日は奨励会員や研修生中心の多面指し。
現役奨励会員と久々に香落で指すのも懐かしく、多少は参考になるような指し方や考え方も指導できたのではないかと思う。

受講者の中には、名古屋から大阪まで勉強に来ている東海研修生D2の中沢沙耶さんの姿も。
数日前に、東京での第3回女子アマ王位戦全国大会で優勝もしている有望な中学2年生だ。(週刊将棋最新号アマネット参照)
「天河戦」への出場権も同時に獲得していて、来月には対局予定も決まっているらしい。

D2というのはどれくらいのクラスかというと、アマ四〜五段の人と何局か指したら相手によっては勝ち越すぐらいの力がじゅうぶんあるという棋力。
ここ数年はかなりレベルアップしていて強い女性も多い中で、全国優勝されているということは、実際の力はDクラス以上の潜在力があるということは間違いない。

平手でということで、相居飛車の角換に。
奨励会員と練習将棋を指すぐらいに慎重に、どんな仕掛けをも跳ね返す強力な盾のような手待ちをして力量を測ってみる。
終局。ほぼ予想に近い棋力と戦法への理解度だった。序盤から仕掛けまでの考え方に、まだまだ直せばさらに強くなる箇所がいくつかあったので、感想戦で何箇所か考え方や駒組の進展性などを中心に説明。
棋力が低ければ、たぶん説明している意味もまったくわからないような専門的なこともあったが、かなり消化できていたように見えた。

こういう若くて熱心な子は何年か経ったら間違いなく飛躍的に伸びているはず。そういう時に本日の文章を読み返してみるのも楽しみかもしれない。
Copyright (C) 2010 Kenji Kanzaki