消しゴムのようには消えない

かなり影響力のある地位や立場の人が、皆の関心のある話題について、文章や、写真や、画像を発信する。
そして後で、やっぱりこれを残しておくのはまずいと思って削除したとする。
または、別の人から、あれは残しておいては迷惑だから消して下さいと依頼が来て消すこともあるかもしれない。本人は消す必要がないと思っていても、親しいかたから依頼されたからしかたなく消すというケースもあるかもしれない。最初から、後で消すつもりで発信するという予定の行動の場合もあるのかもしれない。

でも、鉛筆で書いた文字を消しゴムで消すかのようには消えることはない。
消したつもりでも保存されてしまって、誰かわからない第三者に発信元を付記されて発信されてしまうものと思わなければならない。後で消すこともできるのだから何を書いてもいいとか、何を発信してもいいとかそういう風潮になることをとても危惧している。消すことがいけないのではなくて、後で消す必要があることを、浅い考えで書いたり発信することにこそ大きな問題がある。

特に、責任ある立場の人には、無責任なことを書いてから、後で消すということを何度も何度も繰り返していただきたくはない。「消せばいいのだから」とか「消しておけば終わり」なのではなくて「消したという行為」までも発信することに含まれている。消すことを繰り返すことによって『ますます無責任な人』と思われてしまう。
Copyright (C) 2007 Kenji Kanzaki<A Href=http://wakayama.cool.ne.jp/k2rokudan/ Target=_blank>HPはこちら</A>