「妖精2」を鑑賞して感動

最近、詰将棋のことを多く書いているような気がする。

伊藤看寿の煙詰の詰手順画面を、教育テレビで見てから、2、3日、詰将棋を解いている時間が増えた。
昨日の土曜日も出かけていたのだが、合間に図面を出して考えたりしていた。
金曜日の夜から考えていた、近代将棋12月号力だめし詰将棋の4番添川公司さんの作品「妖精2」が日曜日の午前2時になって、ようやく解けたような気がする。

作品の名称を見てからの思考過程と行動は次の通り。
そういえば、「妖精」というほうの詰将棋も解いていなかったなぁ。→看寿賞作品集に確かあったような?→チラッとだけ見る。(まだ解いていないのだから、いつか解くために…)→金曜日から解き始める。→途中でうっかり金を逆向きに配置した図を考えてしまって、時間のロス→正しい配置に直して考えればすぐに解けるだろうと甘く見る→なかなか解けない→発想を切り替えてから解ける→手順を確認→確認して、正しく逃げていなかったことに気がつく。→たぶん大丈夫で解けていると思う。

ぶだんより、解かなかった詰将棋、特に長編詰将棋の解答は、結果が発表されてもほとんど見ないようにしている。
そうしていたおかげで、次には、2ではないほうの看寿賞作品集の「妖精」(近代将棋、昭和58年3月号改良図)を解く楽しみや、少し前の詰将棋パラダイスの大学院の問題も、これから解いて楽しめる(苦しめる??)ことができる。

時間的な余裕と、根気と集中力がもっとあれば、どの作品も発表時に早めに解いて鑑賞できるのだが、なかなかそうもいかない。

たとえれば、四年前のシドニーオリンピックの日本女子初の金メダルの高橋尚子の走りは、見ていない。(忘れたのかもしれないが…)
でも、野口選手もアテネで金メダルを取ったのを見たあとで、シドニーの高橋選手をビデオで見たとしても、素晴らしく感動できるのは間違いないことだろうと思う。

詰将棋を解いて鑑賞するということも、それに少し似ていると思っている。
「妖精2」を解いてから昭和58年度看寿賞受賞作「妖精」を解いたとしても、きっと感動できるに違いない。

鑑賞したい名作も、次々と増えてしまっていて、これからもドンドンと増えるはずなのだが、それはそれで「嬉しい悲鳴」という表現がピッタリの、とても楽しいことなのに違いない。
Copyright (C) 2004 Kenji Kanzaki