岩根1級の女流棋界入りと関西女流棋界

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一週間ほど前、岩根忍さんの4月からの女流棋界入りが発表された。

女流棋士総則中の
奨励会員としてのみ籍をおいていた女性が、奨励会2級以上で退会した場合、4月1日付、または10月1日付けで退会時の段級位でそのまま女流棋士になることができる) による初めてのケース     →【女流棋士会HP.お知らせ】より

岩根1級がこれからどういう成績を残すかということは、棋士女流棋士奨励会員の間だけでなくファンの間でもきっと話題になることだろう。
これで関西所属女流棋士は七名と今までで最高の人数。
一名〜三名ぐらいまでの時代も長く、ほとんどが東京まで出かけて対局していたことが多かったのだが、大阪での対局の機会(関東所属の棋士が関西で対局するということも含めて…)が増えることになるはず。

これから先該当する女性が現れるかどうかは判らないが、総則の中の「2級以上で退会した場合という部分」については、たとえ奨励会3〜4級で退会したとしても、(実力としては…)女流棋士2級を認めても良いのではないだろうかという気がしている。

もしもそういう規定があったとしたら、推測なのだが有望な女性が奨励会に在籍して、4級になった時、(これで女流棋士は確保した)という気の緩みがあるかもしれない。そういうことのないように少しでも上の段級を目指して四段に近づくようにという配慮も含められているのではないかと勝手な想像をしている。

現在奨励会に在籍している女性はゼロ。
各女性大会や小学生の大会の増加、年少の子供さんへの熱心な指導者の増加などから、また五、六年後には、可能性を秘めた女の子が奨励会に在籍していると希望的な予想をしている。

私が研修会幹事をしていた7〜10年ほど前、関西研修会に在籍していたのが、入会順に岩根さん、石内さん、村田さん。
後からの入会者は、先にはいっていた同じ女性研修生の先輩の存在がとても頼りになったことだろう。
小学生、研修生、中学生、育成会員、高校生、奨励会員、女流棋士、大学生、と三者三様に、複数の立場で、時には活躍し、時には挫折しつつも「将棋」と取り組んできた彼女らの数年後は果たしてどうなっているだろうか?
そして関西女流棋界はどうなっていくだろうか?
Copyright (C) 2004 Kenji Kanzaki<A Href=http://wakayama.cool.ne.jp/k2rokudan/ Target=_blank>HPはこちら</A>